満たされた弱者

重度身体障害者、生活保護受給中。

退院

いつのん気な暮らしの話になるのか。なかなか大変そうに見えるじゃないか。事実大変だった。入院はもう嫌だ。看護師さん忙しくて大変なのは見てればわかるけど、患者がいるところで他の患者のプライバシーに関わるような話を大声でするのはどうか。白衣の天使なんて幻想だよ。しかしもちろん、いい人だっている。ほとんどは悪い人じゃない。たまに無神経にも程があるだろうという人がいる。

 

退院に向けてまず必要だったのは住居探し。入院前に住んでいたところは4階でエレベーターがなかったので戻れなかった。条件は

  1. 生活保護OK
  2. 家賃が生活保護で定められた上限まで
  3. 車椅子で風呂やトイレが使える間取り
  4. 1階以外エレベーター必須
  5. 電動ベッドと車椅子が入るので25㎡はほしい
  6. フローリング

普通のマンションで探すので3が難しい。

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これは退院後もう一度引っ越した時に作成した図だが、こんな感じ。間取り図を見てトイレや風呂の位置を確認することを延々くりかえした。いいところがあっても生活保護はダメと言われたりした。とにかく早く見つけなきゃいけなかったので、ちょっと妥協して決めた。結局そこは大家が最悪で1年経たずに引っ越した。

 

次に苦労したのがヘルパー探し。まず自治体から障害福祉サービス受給者の認定を受ける。これは役所から専門の人が来て聞き取り調査をする。その結果で介護区分が決定される。私は重度訪問介護の区分6。いちばんたくさんヘルパーさんに来てもらえる区分になる。区分としては月300時間までで、個人が実際に上限を何時間にするかはこれまた役所の人が来てプランを決定するのが普通らしいが、私は電話だけで決められてしまった。担当者がいい加減だったようだ。私が「実際に入ってもらわないとどれくらいになるかわからないからとりあえず300時間」と言ったら300時間くれた。

しかし300時間という決定が出るまでの間も、ヘルパーの事業所を探せと病院のソーシャルワーカーさんは(丁寧に)言う。私の引越し先の区にある85の事業所のリストを渡して「ここから選んでください」と。どないせえっちゅうねん。そのリストもWAM NETというサイトで居住地と居宅介護で検索した結果の一覧である。私が受給するサービスは重度訪問介護で居宅介護ではない。その頃の私はその違いもわかっていなかった。

自分でWAM NETにアクセスし、1つずつサービス提供時間やヘルパーの人数などを確認して14まで絞り込んだ。そして電話をかけた。しかしながら月何時間もらえるかもわからない段階では断られることも多い。しかも1つの事業所でまかなえる時間では到底ないだろうということはわかる。ある事業所には「本人が電話してるんですか?」と呆れられた。介護保険の対象者ならケアマネージャーがやることだが、私はどうしようもない。と思ったら、「障害者の事業所探しを手伝ってくれるNPOがある」と教えてくれた。

その前後に一部を引き受けてくれる事業所が見つかって、介護のスケジュールを組んでNPOと連携して他の事業所を探してくれた。そこから数珠つなぎに事業所が見つかった。全部で5つ(紆余曲折あって今は9つ)。が、結局全部埋まったのは退院の1ヶ月後。それまでは母が泊まって、父が週4回来て風呂に入れてくれた。両親は隣の県に住んでいる。

 

私は1人の時間が確保できないと精神的に追い詰められる。退院後の1ヶ月は最悪だった。本当に殺してほしいと思った。日本に安楽死の制度があればいいのにな。

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