満たされた弱者

重度身体障害者、生活保護受給中。

訪問介護:よくない事業所2

何だかすぐ書くことなくなりそうだなあ。もうすでに面倒くさい。最初に書いたように、満たされたものは声を上げなくなると思ってるので、そんなに訴えたいことなんてないのである。

 

今日は前回チラッと書いたヘルパーさんが辞めていく事業所の話を書こう。まず事業所が家族経営。社長が母、息子(兄)が専務、息子(弟)は管理者だったかな?息子たちはまだ20代。で、サービス提供責任者はそれなりに経験のある30代女性Tさん。この人は身内ではない。

事業所立ち上げてすぐにうちにガッツリ入ってもらったのだが、最初のうちはよかった。半年くらいたった頃かなあ、専務の奥さんがヘルパー2級の資格とって、社員になった。ここからまぁTさんが凄まじいストレスを抱えることになった。

奥さんは別に介護をやりたくて資格をとったのではなく、専務にやれって言われたから社員になった。しかし訪問介護はそんなに甘くない。私などはきっちりやることをやってくれたら別にお喋りとかはしてくれなくてよいのだけど、高齢者さんは話し相手になってくれる人や気にかけてくれる人を好む人も多いらしい。そのせいか、奥さんがサービス入ってもキャンセルの嵐だったそうだ。うちにも来てくれてたが、私は別に何の問題も感じなかった。まぁ40分遅刻してきた時はおおうと思ったけど(その時は大丈夫だったが、トイレが間に合わなかったりすると大変なことになる)。

専務はキャンセルされるのをTさんのせいにした。「Tさんがやり過ぎるから嫁がキャンセルされる」と。つまりTさんが過剰に親切にするので、それに慣れた利用者さんが普通の(Tさんから見ると「気が利かない」)奥さんじゃいやだと言い出す、と。Tさんからすると理不尽な話だ。自分が出来る範囲で一所懸命仕事をしていたらそれを上司になじられるなんて。

また、登録ヘルパーさんの悩みを聞いたりお休みのバックアップに行ったりするのはTさんの仕事。完全に休みの日はなかったそうだ。専務「その分のお金は払ってる。」とまあ、これは全部Tさんから聞いた話で、事業所の愚痴を利用者に言っちゃうTさんもどうかなあとは思うが、私から見たら専務のほうが圧倒的に信用できなかった。

書ききれない数々の揉め事があり、Tさんは結局辞めた。というか眠れなくなり食事もろくにできなくなったので続けられなくなったのだ。Tさんが辞めるなら事業所との契約を解除するという利用者さんがかなりいたらしく、専務はTさんに損害賠償を請求するとか言ってきたそうだ。利用者さんだけでなく、登録ヘルパーさんもTさんが辞めるなら私も辞めます、という人が何人かいて、そこへもって奥さんが怪我をしてサービスに入れなくなった(元々ほとんど入ってなかったそうだが)。そこでうちに入るにはバックアップがいないから、他の事業所を探して引き継ぎますということになった。

その後事業所がどうなったかは知らない。存続してても経営者があれじゃあトラブルが絶えないだろうな。他の事業所の社員さんが言ってたけど、事業所同士の飲み会で初対面の人に「ヘルパーで働くより自分で事業所立ち上げたほうが儲かるから」と言っていたそうだ。実情はそうでも、あんまり堂々とそれを言っちゃあ儲からなくなるのが介護業界だ。

 

しみじみと思うのは、介護業界というのは働いている人の思いやりで成り立ってる部分が多大にあるってことだ。いろんなヘルパーさんがいるけれど、「お金がもらえるからやってるだけ」という人はほとんどいない。それできちんと仕事ができるかというとなかなかそうはいかないからだ。特に訪問介護は家に入るから、利用者から求められることはものすごく多様だ。それに応えられる人はほとんど「利用者に親身になってくれる人」である。介護職なら人手はいくらでも必要だから食いっぱぐれないと思われてるかもしれないけど、誰にでもできる仕事ではない。仕事がない人に安易に「介護でもやれば」なんて言わないでほしい。やりたくない人が来たら、利用者が迷惑するのだから。