満たされた弱者

重度身体障害者、生活保護受給中。

私は自己啓発書もハウツー本も読んだことがないが、

シイノキ (id:shiinoki_k)さんの自己啓発書という麻薬(3) - 人生迷走中フリーターのブログあたりの記事で自己啓発書について書いておられるのを拝読した。

そこで私がそういう本を全く読まない理由を書いてみようかと。

 

もちろん、生活保護受給者が「自己啓発書は読まない」って言っても何の説得力もない。だからそんな底辺に堕ちんじゃねーの、と思われても無理はないのである。それはよくわかっているけれど、まあひとつの価値観の提示ですよ。

 

自己啓発書って、私はもっと広義で「自分をよりよい状態にする考え方や行動論を説いた本」だと思っていたが、シイノキ (id:shiinoki_k)さんが挙げておられるのはビジネスでの成功を論点にしたものかな?私は自己啓発書どころかハウツー本さえ「読めない」のでよくわからない。

なぜ読めないのか。

  1. タイトルで無理
  2. 目次で吐き気
  3. ちょっと読んでみるも全く肯けないていうか反発MAX

それでも読むほどのガッツは私にはない。

 

私には「仕事で成功したい」という願望がそもそもない。私にとって成功とは「自分が役に立ったと思えること」であって、報酬はそこそこでよい。というかそうでないと情緒不安定になる。面倒な奴だな。

役に立ったと実感できる方法は仕事によって組織によって、そして個人によって全然違う。だから一般論なんかムカつくだけである。

そこへいくとシイノキ (id:shiinoki_k)さんの書いてらした「仕事メモを読む」は大変役に立つと思う。

仕事メモを読む

これが一番良いと思う。

自己啓発書は普遍的なノウハウが書かれている事が多い。

それに経営者視点の話が多い為、従業員として働くにはズレが生じるはずだ。

また自己啓発書だけでなく資格の勉強も、普遍的な知識は身につくが、自分の会社・職場特有のルールなどは勉強できない。

インターネットでも検索できない。

だが、仕事メモにはそれらが全て書かれている。

今日初めてやった事の復習、明日やる予定の業務の予習を、仕事メモを使って行うのが合理的だと思う。 

 最初に正社員で就職した時は、まさにこれがいちばん役に立った。

それまでメモをとる習慣がなかったので最初はうまく取れなかった。が、慣れてくると要点をまとめるという行為自体が学習につながる。メモをうまく取れる人とそうでない人では仕事の質や効率がぜんぜん違うことが多いように思う。

中にはメモは取らないけど全部頭に入ってるから問題ない、っていう人もいる。こんな人は稀だが。

 

ビジネス以外の自己啓発書、よりよく生きるとかいい女論とか、片付けや恋愛のハウツー本に至るまで、そういうのを受けつけない理由は恐らく「多くの人が描く幸福像と自分が実感として持ってる幸福感が異なる」からだろう。タイトルからしてほとんどが「余計なお世話だ」としか思えない。中身読んでないからわからないけどさ(説得力皆無)。私の解は誰からも与えられないし自分で見つけるしかない。それが私の幸福である。

 

あとはトラウマ、かな。詳しくは書けないけど、自己啓発セミナーに行く人間を間近で見て嫌悪感を抱くに至った。

 

何より、自己啓発書をチラ見した感想として「そのボリュームで根拠が語れるのか」という疑念がある。私が読む本は小説と少しの児童書と一般向け学術書くらい(しかも今はごく少ない)だが、一般向けであろうとまともな研究者が書いた学術書はきちんと結論に至る過程が記されている(それがきちんとしていない似非学術書も多々あるだろう)。どういう実験/調査を行ったか、その結果をどのように解釈したか。哲学書なら論理展開が飛躍しないよう説明され、A説に対立するB説についても触れるだろう。ところが本屋で見かける自己啓発書はびっくりするくらいコンパクトで行間も広い(そういうのが平置きされてるだけ?)。たまに「こんな研究結果もあります」などと研究者の成果を一文の結論だけ引用して、その上で話を展開してたりする。

 

研究者を近くで見てその世界に身をおいたことのある者としていうけど、例えば学会でこんな発表があった、という引用をする。それは嘘でなくても「その学会は審査があるのか」がまず大きな問題なのだが、一般の方はほとんどそれを意識しないし専門の人以外には学会や雑誌の信頼性なんてわからない。NatureやScienceみたいな超有名誌は別として。

例えば日本でいちばん大きい心理学の学会といえば日本心理学会だが、この学会の大会発表には審査はない。なので「精神病の源は冥王星から飛来する」という発表が実際に発表論文集に掲載されていたことがある。その発表者は毎年そういう発表をするので有名だったが、ちょっとやばいよねと思うから誰も近づかない(きっと今はいないだろう。かなり高齢の方だったから)。

それでも「日本心理学会で発表された研究によると、精神病の源は冥王星から飛来する」と書いたって嘘にはならない。その発表はあったのだから。

 

話がずれてきた気がする。

多くの人は、自己啓発書を100%鵜呑みにするわけじゃなく、参考として読むのでしょう。いろんな考え方を知るのは自分を広げることにつながるものね。私の自己啓発書イメージも相当ゆがんでるような気もするし。

ただ私はこれからも読まない。知識を広げるのは小説でも漫画でもできる。

自己啓発書のたぐいを読む時は、疑いの姿勢も忘れず持たれることをおすすめする。

 

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